痛快、テンポ良し
とはいえ、文句はここらへんでやめといて。だってね、普通だったらず~っと違和感を覚えたまま終わっちゃう作品もあるわけですよ。でも、この作品は別。というか、グレース・ケリーは別物って言った方がいいのかな。
とにかく、凄(すご)い女性ですわ。気持ちいいぐらいにね。女性が強くなったと言われて久しいですが、この時代にこんな強い生き方をしていた女性がいたの!ってぐらいに。だって、旦那を守るだけでなく、国までもを守ったわけですからね。しかも、女優という天職をなげうって。日本で例えるなら、山口百恵さんってとこなんでしょうか。で、そのスケールは何十倍みたいな。
簡単に内容を説明しますと、グレース・ケリーというオスカー女優が絶頂期に“モナコ王”と結婚するんですな。でも、その結婚生活は決して平坦(へいたん)なものではなく、フランスとの間に軋轢(あつれき)が生まれ、小国モナコは窮地に立たされるわけです。そこで、グレースさんが立ち上がるといいますか、女性にしかできない女性ならではの仁王立ち感で両国に和平をもたらす…みたいな。