【国際情勢分析】
ロシアの通貨ルーブルの下落が止まらない。10月6日に対ドルレートで史上初の40ルーブル台を記録。その後も1998年のデノミネーション(通貨呼称単位の変更)以来の最安値を断続的に更新している。ウクライナ情勢をめぐり、欧米との制裁合戦を繰り広げる中で、通貨安ショックがプーチン政権の苦境に拍車をかけている。
平均物価は10%上昇
ロシア中央銀行が豊富な外貨準備高を元に数十億ドル規模で為替市場で介入し、ルーブルを買い支えているが、市場の圧力が弱まる兆候は見られない。露紙ベドモスチは9日付で、1ドル=40ルーブル台はロシア人の不安を呼び起こす心理的な水準と考えられる、とする金融アナリストの声を紹介。一線を越えたことで、「住民の外貨買いを刺激する可能性がある」と指摘する。