政権内部対立も激化
財政支出をめぐる内部対立も激しさを増してきた。リベラル派は、差し迫る危機に幾度となく警告を発している。
中銀出身のアレクセイ・ウリュカエフ経済発展相(58)は「ロシア経済の状態は『悪い』と『最も悪い』の中間にある」と指摘。ウラジーミル・プーチン大統領(62)に近いアレクセイ・クドリン前財務相(54)も、経済停滞と物価上昇が同時に進行するスタグフレーションが「少なくとも3年、4年続く」と予想し、欧米への対抗意識から軍事予算を確保したい保守強硬派を牽制(けんせい)する。
露英字紙モスクワ・タイムズは、3月のクリミア併合を主導した「拡張主義者の政策は経済的な現実から乖離(かいり)している」と指摘する。クリミア半島では日本円で数兆円規模を出費し、インフラ整備や海峡にかかる橋の建設などが予定されており、経済低迷を迎える中で、クレムリンが打ち出した政策が正しいかどうかが問われることになりそうだ。(国際アナリスト EX/SANKEI EXPRESS)