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遠いウクライナ難民の帰還 (1/4ページ)

2014.10.29 09:50

ウクライナから避難し、ロシア西部ベルゴロド州のカロチャ郊外で、提供された農家で暮らす一家=2014年10月21日(遠藤良介撮影)

ウクライナから避難し、ロシア西部ベルゴロド州のカロチャ郊外で、提供された農家で暮らす一家=2014年10月21日(遠藤良介撮影)【拡大】

  • ロシア・ベルゴロド州

 【国際情勢分析】

 ウクライナ東部ドネツク、ルガンスク両州での4月以降の紛争では、140万人ともされる住民が、戦闘を逃れてロシアやウクライナの各地に避難した。ロシア最西部ベルゴロド州に身を寄せる難民からはウクライナの政権に対する激しい批判が聞かれ、ウクライナの「再統合」に向けた道のりの険しさがうかがわれた。東部2州では9月の停戦合意後も政権側部隊と親ロシア派武装勢力の戦闘が散発し、難民が本格的に帰還できるめども立っていない。

 「分けることはできない」

 「1年前なら、ウクライナで戦争が起き、ここに難民が押し寄せると言っても笑われるだけだっただろう。それが現実になってしまった」

 こう話す、ロシア・ベルゴロド州の地元紙のヤロスラフ・マカロフ副編集長(37)と一緒に車で州内を回った。

 街道沿いには広大な耕作地や原野が果てしなく続き、ウクライナとの国境に近い土地だということを忘れそうになる。「この一帯は歴史的にウクライナ人とロシア人が入り乱れて入植した地で、国境を挟んで親戚のいる人も多い。ロシアとウクライナを分けることはできないんだ」とマカロフ氏は強調した。

地域によって異なる価値観

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