自分の目で見ること
ただ、同じ東部からの難民でも、ウクライナ側のハリコフなどに身を寄せる人々の間では「ウクライナ憎悪」ははるかに小さいようだ。ハリコフで難民支援に取り組むエブゲニヤ・レビンシュテインさん(48)は「私たちは政治活動をしているわけではないので、人々の考えについて断言するのは難しい」と前置きしつつ、こう語る。
「ここでは(東部2州やロシアとは)別の情報に触れ、実態がどうなのか、私たちがどう彼らに接するかを自分の目で見ることができる。ウクライナについて悪く言う人はまれであり、ファシストなどと声高に語るのは聞いたことがない」
ウクライナでは26日、最高会議(議会)の選挙が行われたが、親露派武装勢力が支配する東部2州の主要地域では実施されなかった。親露派は11月2日に首長や議会を選ぶ独自の選挙を行う方針で、現状の固定化が進みそうだ。インフラの復興をどう進めるかなど、難民の帰還に向けた方策は全く見えてこない。(モスクワ支局 遠藤良介(えんどう・りょうすけ)/SANKEI EXPRESS)