【牧野直子の健康ごはん】
秋なす同様「秋サバは嫁に食わすな」と言われ、この時期脂がのっておいしいのがサバです。この脂には不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富に含まれます。
これらの脂肪酸はアジやイワシ、ブリ、サンマなどの青背魚に多く含まれますが、中でもサバはトップクラス。いずれの脂肪酸も血液中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉)を減らし、HDLコレステロール(善玉)を増やすため、高コレステロール血症の人にはおすすめの食材です。ただし、たくさん食べればその効果も大きいわけではなく、その分、エネルギーのとり過ぎを招くので、今回のレシピのように1食の目安は70~80グラムで十分です。
そのほか、サバには脂質の代謝を円滑にしたり、吹き出物や口内炎を防ぐビタミンB2、貧血予防に働くビタミンB12、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも多く含まれます。サバというとしめ鯖(さば)や塩焼き、みそ煮などがおなじみですが、しょうゆ、みりん、しょうが汁などで下味をつけてかたくり粉をまぶして揚げる竜田揚げや今回のカレーなどで上手に食卓にとりいれてみてください。