「生身の人間だったら複雑な思いが絡まってしまうけれど、貧乏神なら『女から金を吸い上げる』という目的がはっきりしている。だから、女の子も、働き続け貢ぎ続けるか、それとも別れるかという決断を突きつけられる。愛と経済、どっちがエライ?という問いがクリアに見えてくる」
金がなくても愛さえあればいいのか、それとも…。さまざまな世代や立場の女たちが、赤裸々に恋愛観や結婚観をぶつけあう。「この作品を描くにあたって若い人にも取材したんですが、世代によってすごく考え方が違う。私たちの親の世代は結婚はみんながするから自然にするという考え方。私たちの世代はそれに反発して、愛のない結婚なんていやだと思っている。若い子たちはもっと現実的に、結婚のメリットとデメリットを判断している」
存在理由があるはず
ユニークなのは、貧乏神を悪と一元的に決めつけるのではなく、「働くのがキライなはずなのに、貧乏神に貢ぐためならなぜかバリバリ働けてしまう」といったメリットもあげているところ。「貧乏神は『神様』ですから、何かしら存在理由があるはず。私自身も貧乏で来月の家賃にも悩む生活を送っていたことがありますが、貧乏をしていると欲が抑えられるんです。すると、根源的に自分が持っているよい部分が見えてくる」