ただ、最大の難点は、急勾配の砂地を登れないこと。今回の研究に成功するまで、カーネギーメロン大が開発したヘビ型ロボットは傾斜10度のわずかな坂道すら登ることができなかった。当然、ヘビ型ロボットの投入が期待される作業現場は、坂道や砂地のない土地ばかりとはかぎらない。悩んだ研究者らがたどり着いたのは、砂地にすむガラガラヘビの動きを精緻に観察してみることだった。
ちょうどジョージア工科大(本部・アトランタ)でもヘビが動く仕組みを解明するための研究が進められていたため、両校はアトランタ動物園に囲い地をつくり、アリゾナの砂漠の砂を持ち込んで小型の毒蛇である“ヨコバイガラガラヘビ”の生息地を再現。砂地に異なる傾斜をつけ、ハイスピードのビデオカメラを使ってガラガラヘビの動きを観察した。
その結果、このガラガラヘビが砂地の角度に合わせて動きを変えていることを発見。体を波打たせるようにしてざらざらした表面を砂地にくっつけると同時に、接地面を増やすようにして崩れやすい斜面を登っていくことが分かった。