ドイツ・バイエルン州ミュンヘンで開かれるビールと食の祭典として知られる「オクトーバーフェスト」の会場。テント内は飲んで歌って踊る人たちで大騒ぎだ=2014年9月25日(獨協大学_有志学生記者、斎藤悠輔さん撮影)【拡大】
カフェでリビオに英語のレッスンを受けていると、隣に座っていた女性が私の発音を聞いてくすくすと笑い出し、それがきっかけで意気投合。話を聞くと、高校のときに日本に留学をしていたという。
事情を話すと、「知り合いの家に泊めてあげられるか聞いてあげる」。その知り合いは、泊めてくれるだけでなく、ドイツのおふくろの味を作って食べさせてくれることになった。そういうわけで、さっそく、ドイツのおふくろの味をリポートする。
今晩のディナーの献立は、かぼちゃのポタージュとヌードル、そしてビール!
かぼちゃは、日本とは色も形も違う。仕上げに、かぼちゃのオイルで一味加え、ヨーグルトをトッピングするのがドイツ流。ヌードルも自家製だ。ボウルで小麦粉と卵、水を混ぜ合わせ、専用の調理器具に詰める。器具には穴が空いていて、レバーでその穴から生地を押し出し、沸騰した鍋で茹でる。できあがりは、太麺でもちもちしている。これにひき肉の特製ソースをかけて完成。もっちりした麺にソースがうまく絡まり、予想以上のおいしさに感動した。これまでの旅で味わってきた家庭料理の中で、トップ3に入るおいしさだった。
地獄から天国へ。寝床を確保できたうえに、ドイツのおふくろの味も堪能できるという、奇跡のような出来事だった。