一連の会議は、アジアの貿易秩序をめぐる日米と中国の主導権争いを激化させることにもなった。同時にTPP首脳会合が開かれるなか、議長国の中国は、APECに参加する21カ国・地域にまたがるFTAAPの具体化に向けた戦略を打ち出した。
交渉開始につながる事前研究の実施にこだわるなど、日米主導のTPPに対抗しようとしたのは明らかだ。
時期は明記せず
一方で日米は、TPP交渉が停滞する中、中国の動きに神経をとがらせた。中国が提案したFTAAP実現目標時期の明記は、TPPの合意をFTAAPの前提と位置づける日米が拙速な具体化に難色を示し、首脳宣言には盛り込まれなかった。
TPP交渉は越年が確実となり、TPPに対抗心を示す中国も、本来は貿易自由化に前向きとはいえない。アジア太平洋地域の自由貿易圏構築への道筋は険しいのが実情だ。(北京 本田誠/SANKEI EXPRESS)