TPPに不参加の立場をとるインドネシアのジョコ・ウィドド大統領(53)は、習近平国家主席との会談で「AIIBに早期参加したい」と9日に表明。東南アジア諸国連合(ASEAN)の全10カ国が加わることになり中国は主導権を強めた。
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領(62)は10日の習氏との会談で、FTA交渉で実質的に妥結。来年中の中韓FTA発効を目指すことにした。中国には、日米などが交渉を進めるTPPより先行し、FTAによる“貿易勢力圏”を広げておく狙いがある。中国は豪州とのFTAにも道筋をつけた。
香港の梁振英行政長官(60)は9日、習氏との会談で、民主派デモの影響で遅れていた上海と香港の証券市場間の越境株式取引を17日に開始することで合意。金融当局が10日発表した。中国本土の投資家が香港の上場株式を売買すると、人民元建て資本が国際市場で大量に流通することになる。米ドルに次ぐ基軸通貨を視野に入れた中国の通貨国際化戦略では、大きな進展だ。
APECの場を借りた中国の戦術だが、「にわか作りの枠組みに周辺国・地域がどこまで真剣に従属するのか分からない」(日中関係筋)との見方もある。(北京 河崎真澄/SANKEI EXPRESS)