【アートクルーズ】
デザインを見ると、世界の動きや問題が見えてくる-。そんな展覧会「活動のデザイン THE FAB MIND」が、21_21 DESIGN SIGHT(東京・赤坂 東京ミッドタウン・ガーデン)で開かれている。11カ国24組のデザイナー、アーティストらが、刺激的で、次代を切り開くヒントに満ちた作品や取り組みを発信している。
廃棄物で物づくり
展示物のいくつかを紹介しよう。
天井から下がったいくつかの灯りは、茶道の茶筅(ちゃせん)から発想を得た「ペット・ランプ」。切り込みを入れたペットボトルを縦糸に、横糸には各国特産の植物などを使った照明で、伝統的な手織りの技術や模様を生かしている。廃棄物を利用することで、伝統工芸を伝えていこうという試みだ。すでにチリとコロンビアで製品化されている。
展覧会の企画・構成を担当したのは、川上典李子、横山いくこの両ディレクター。川上ディレクターはペット・ランプについて、「いま世界では、物づくりが無理をしないで健全に、どう存続できるかが問題。ペット・ランプは、問題解決にヒントになる取り組みだ」と評価する。