「資本主義経済について考えさせられた」と話す女優の南果歩(かほ)さん(左)と俳優の谷賢一さん=2014年11月8日午前、東京都渋谷区(宮崎瑞穂撮影)【拡大】
経済回っていないと…
谷が代表をつとめるプロジェクト「テアトル・ド・アナール」は過去2回の公演で「脳科学」「哲学」と堅いテーマに取り組んできた。3回目の今回を「資本主義」としたきっかけは昨年、谷が、年収が数億円という国内の金融関係者に話を聞いたこと。「お金はすごく面白く、深いものではないかと考えた」と話す。
「僕は50年後も演劇の仕事を続けたい。でも世の中で経済が回っていなければ、劇場には来てもらえない。劇中で描いた社会はいずれ来るかもしれないが、成長産業は創出できず、解決策は見つかっていない。普段は敬遠しがちな『資本主義』『金』などのキーワードから、仕事に対する思いやプライドなど、いろんなことに思いをめぐらせてほしい」
南を起用したのは「働く女性の視点を入れたくて」。谷が演出と翻訳を手がけた「モリー・スウィーニー」(2011年)以来の共同作業となる。
生計のためだけでなく
南は「心の奥底をえぐるような、谷さん独特の世界観に興味があった。多くの人たちが東京五輪を目標にしている中で、あえて、その後を見ようとする視点も面白いと思った」と話す。