「資本主義経済について考えさせられた」と話す女優の南果歩(かほ)さん(左)と俳優の谷賢一さん=2014年11月8日午前、東京都渋谷区(宮崎瑞穂撮影)【拡大】
「オガタ」に、自分が女優として歩いてきた人生を重ねる。「仕事をするとは人生でどういう意味を持つのか。生計を立てるだけでなく、成長しながら葛藤したり壁にぶつかったり、危ないなりに続けてきた自分の道のりを、振り返る瞬間が珍しくありました」
資本主義については「存在を当たり前だと思っていた世の中の仕組み、自分の方がおかしいのかもしれない。価値観や生き方は社会の色に染まりやすいけれど、人生は自分の色合いで作って発信していかなくては。お金を切り口に、そうしたことに気づく舞台になるんじゃないかな」という。
谷は理詰めの論客としても知られるが、直感で役になりきるタイプの南とのやり取りは、相当エネルギーを使うのだとか。「大先輩だから、という遠慮ではなく(笑)、理屈を並べてもダメで、ハートを動かして話さないと伝わらない。そうなるとすごく生き生きしてくれる」。南は「私は『あ、分かった!』と形になるまでが遅い。家では家族(夫の渡辺謙さん)に『私って全然ダメ』って、弱音ばかり吐いてます。そうした心のつぶやきを、自由に言える場所があるのはありがたいですね」とにっこり。(文:藤沢志穂子/撮影:宮崎瑞穂/SANKEI EXPRESS)