アクセル操作への反応は素早く、時速100キロまで9.6秒で加速する。56キロの重たい燃料電池を床下に収納するため、重心が低くなり、カーブでもふらつきはなく安定していた。
内装はシンプルだ。カーナビゲーション画面の下にもう一つの液晶パネルを設けた近未来的なデザインが特徴だが、禁欲的なほど余計な装飾はない。723万6000円(補助金込みで約520万円)もする高額な車と考えると、やや物足りない感じもした。
自慢の水抜き
最後に、開発陣のお気に入りという「ウオーターリリーススイッチ」を押してみた。水素と酸素で電気を作る際に唯一発生する水を、立体駐車場など下に漏れるとまずい場所へ入る前に抜くための装置だ。放出口は車体後部の床面下。水蒸気が立ちこめた後、機材で温められた水がちょろちょろと流れ落ちた。