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【野口裕之の軍事情勢】米モンロー主義に学ぶ中国 野望が透ける「棍棒外交」 (2/5ページ)

2014.11.24 06:00

 当時の米国と現代中国には共通の背景が在る。すなわち▽チベット/ウイグル文化を葬る民族浄化に狂奔▽経済発展で資源・食料が必要となり、チベット/ウイグル以外に領域を拡大▽軍事・経済力が伴わぬ内は抑制的=孤立主義的だったが、力を付けるや凶暴に-など。

 凶暴さを増した米国は、太平洋を越え中国大陸を目指し、必然的に大日本帝國と激突した。習氏が5月《アジア相互協力信頼醸成措置会議》で行った講演にも「中国版モンロー主義」宣言=棍棒外交激化前夜の凶暴性が潜んでいた。

 「アジアのことは、詰まる所アジア人民がやればよい。アジアの問題は、詰まる所アジア人民が処理すればよい。アジアの安全保障も、詰まる所アジア人民が保てばよい」

 「中国はアジア安全保障観の積極的唱道者で、路線を確実に実践する」

 習氏の講演は(1)日本や韓国を含むアジア各国と米国との同盟は不必要(2)アジア太平洋の政治・安全保障環境安定に向けたASEAN(東南アジア諸国連合)地域フォーラム(ARF)に加盟していても、アジア以外の米国や豪州は口出しするな-と恫喝したに等しい。

際限ない「戦略的国境」

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