月に2回、ストリートダンス界のさまざまな情報をお届けしている「DANCE@EXPRESS」だが、今日はそもそもストリートダンスとは何であるかをテーマに据える。諸説あるが、日本に入ってきてから30~40年足らずのまだまだ発展途上のこの文化の発祥と日本での成り立ちについて少しだけ触れてみたい。
もともとはけんかの代わり
ストリートダンスの発祥は、もともとは争いの絶えなかったアメリカのギャングたちがけんかの代わりにダンスを用いるようになったという説が有力である。どこの国の若者もそうなのか、青春時代はちょっと「悪い」感じに憧れるもので、そんな彼らの戦う姿を見ていた当時の若者に伝染するように広まっていったのだという。
特に1984年の映画「Breakin’(邦題:ブレイクダンス)」は、日本の若者や、現在世界でこの文化を愛するダンサーたちのバイブルになった。当時のダンサーたちがVHSを擦り切れるほど再生しながら自らの技術を磨いていったからだ。