日本の調査捕鯨船団の目視採集船「第3勇新丸」(右)に衝突してくるシー・シェパードの妨害船。暴力を止めようとしないシー・シェパードは年々、右肩上がりで支援者からの寄付金を増やしている=2010年2月6日、南極海(AP=シー・シェパード提供)【拡大】
【国際情勢分析】
日本政府が作成した新しい南極海調査捕鯨計画案をめぐり、反捕鯨団体シー・シェパード(SS、本部・米ワシントン州)の創始者、ポール・ワトソン容疑者(国際指名手配中)がほえている。日本の水産庁が11月18日に計画案を発表した後、ワトソン容疑者はオーストラリアの有力紙シドニー・モーニング・ヘラルドに対し、SSの妨害船3隻が「100%、捕鯨を阻止することができる」と答えた。
急増する寄付金収入
日本の調査船団は、南極海をパトロールするSS船に発見されれば、捕鯨をやめ、SSのレーダー範囲から逃げることを作戦にしているが、ワトソン容疑者は、SSの妨害船は日本の捕鯨船よりも速度が速く、追いつくことは可能だ、と豪語する。SS船は航続距離も長く、1回の燃料補給で長期間、航海ができ、日本船団の追跡は以前にも増して容易になっていると言い張る。