文部省宇宙科学研究所(現JAXA)で独自方式の開発を目指したが、成果はさっぱり。周囲から「穀潰し」と酷評され、怒りを原動力に変えた。苦難の末、これで最後と決めた実験で優れた性能を引き出し、実用化の壁だった耐久性の課題を克服した。
「生き馬の目を抜く」が座右の銘。「隙間でも得意な領域を見つけ、誰よりも先に成果を上げたい」。小惑星探査で世界の先頭に立ったが、米国も再来年に探査機を打ち上げるなど追い上げは激しい。
「慎重に、かつ挑戦的に仕事をしていく」。6年後の帰還を目指し、気を抜けない日々が始まった。(草下(くさか)健夫/SANKEI EXPRESS)