2012年5月4日、北京の人民大会堂で行なわれた中国共産主義青年団の創立90周年記念大会に出席した周永康氏(当時、党政治局常務委員)。司法のトップとして絶大な権力を振るった周氏に、「法治」を盾に厳罰が下されるのは必至だ=中国(AP)【拡大】
この12月で72歳となる周氏は、昨年10月を最後に公式動静が途絶。今年7月に規律違反による党の査問開始が公表されていた。
薄氏と権力奪取狙う?
周氏は大手国有企業「中国石油天然ガス集団(CNPC)」の前身企業の社長を務めるなどした「石油閥」の大物。石油利権を手中に収めるとともに、上海閥を率いた江沢民元国家主席(88)=元党総書記=との強い関係の下で、政法委書記として司法、警察を自由に操るなど、一時絶大な権力を握っていた。汚職や不正蓄財の規模は、これまで数千億元(数兆円)とも伝えられ、今後の捜査で明らかにされる。
周氏は失脚した薄煕来(はく・きらい)・元重慶市党書記(65)らと共謀し、党の権力奪取をもくろんでいたとの情報があり、全容の解明が公判に向けた焦点となる。
反腐敗アピールも
習近平国家主席(61)=党総書記=が党内の一部勢力の反対を押し切って、周氏の刑事責任追及に踏み切ったのは、前例のない汚職追及の姿勢を内外にアピールし、失墜した党の信頼回復を目指すとともに、自らの権力基盤を固めるのが狙いとみられるが、その効果を疑問視する声は少なくない。