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露・ウクライナ プリマが絆 慈善公演 「戦時下」の名門バレエ学校を支援 (2/2ページ)

2014.12.9 00:00

ウクライナの若いダンサーたちを支援するチャリティー公演が開催されたモスクワのボリショイ劇場=2014年9月19日、ロシア・首都モスクワ(ロイター)

ウクライナの若いダンサーたちを支援するチャリティー公演が開催されたモスクワのボリショイ劇場=2014年9月19日、ロシア・首都モスクワ(ロイター)【拡大】

  • ウクライナ・首都キエフ

 ザハロワさんはフランス通信(AFP)に対し、「どこの国に住んでいようとも、子供たちを支援することが必要なの。支援しようという考えが浮んだ時から、もう戻れないと思って仲間に声をかけた」と公演の意義を強調した。参加したダンサーの多くは、無論ロシア人だ。ボリショイ・バレエ団でプリンシパルを務めた後、昨年、英国ロイヤル・バレエ団に移籍したナタリア・オシポワさん(28)は、「出演を断る理由なんて何もなかった。冬の寒い稽古場での辛さを思ったら、協力してあげなくてはいけないと確信した」と語った。

 チケット完売も…

 公演は2部構成で、「白鳥の湖」「ロミオとジュリエット」など有名な5演目の名場面をいくつも披露するという趣向で行われ、1万1000ドル(約130万円)相当のVIPボックス席まで含めてすべてチケットは完売した。だが、ロシア通貨のルーブルが急落したため、当初目標にした30万ドル(約3600万円)の半分にも届かない見通しという。

 キエフからは感謝の声が上がっている。キエフ・バレエ団でソリストを務める一方、キエフ・バレエ学校で芸術監督の要職にある寺田宜弘(のぶひろ)さん(38)は「スベトラーナたちには、感謝してもし切れない。子供たちは勇気づけられ、世界に通用するトレーニングが維持できる」と話した。

 本来なら敵国同士であるはずもない“兄弟”の絆を、バレエが気づかせてくれた。(SANKEI EXPRESS

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