かつてサッカーのユースチームに所属していた竹内涼真(りょうま、21)は、いずれはプロに進んでチビっ子たちに夢を与える存在になりたい、と真剣に考えていた。サッカーを始めて16年、来る日も来る日も練習に明け暮れた結果、上背185センチの屈強な若者へと成長を遂げたが、ほどなく厳しい現実を突きつけられた。
「実は本当にサッカーがうまい人なんて、ピンからキリまでいると分かったんですよ。実際、僕の周囲では何人もプロのサッカー選手になりましたしね。僕は自分の力に限界を感じてサッカー選手になることを断念しました」
憧れの仮面ライダー
きっぱりと夢を諦め、芸能界を歩み始めたばかりの竹内のもとへ思いがけないオファーが舞い込んだ。それは世代を超えて絶大な人気を誇る正義のスーパーヒーロー「仮面ライダー」への華麗なる“変身”だった。ニューヒーローの名は「仮面ライダードライブ」、変身するのは警視庁特殊状況下事件捜査課の泊進ノ介巡査だ。