アフガニスタンの首都カブールの廃墟で、ヌンチャクを持ちポーズを決めるアッバス・アリザダさん。ネット上では、「ブルース・リーの生まれ変わりだ」などと大反響を呼んでいる=2014年12月9日、アフガニスタン・首都カブール(ロイター)【拡大】
ハリウッド進出も!?
アフガンでは今年5月に米軍を中心とした駐留国際部隊が大幅に戦力を縮小したのを受け、タリバンが勢力を回復しテロが頻発。米軍は年内に戦闘任務を終了し2016年末に完全撤退する方針を変えておらず、不安が高まっている。一方で米中央情報局(CIA)がアフガンでテロ容疑者らに拷問を行っていたことが9日に発覚し、米軍への怒りで国内は暗いムードに沈んでいた。そんな中、明るい話題を提供したアリザダさんはいまやヒーロー。彼のフェイスブックには連日、数百の友達リクエストやメッセージが殺到しているという。
リーさんは遺作となった「死亡遊戯」(1978年)のクライマックスのアクションシーンだけを撮影し早世。武術家としても知られ、これまで数々の伝記映画が制作された。来春からは新たに「バース・オブ・ザ・ドラゴン(原題)」の撮影も始まる予定で、アリザダさんのハリウッド進出も夢物語ではない。
「みんな俺をアフガンのブルース・リーだと思っているし、俺を国の誇りだと思ってくれる人もいる」。アリザダさんはこう言って胸を張った。(SANKEI EXPRESS)