中国当局の認可によって2014年6月に新たに発行された中国の“公式地図”。「九段線」は台湾東岸に破線が1本加わり、何と知らぬ間に「十段線」へと進化を遂げていた=2014年6月27日、中国・湖南省長沙市(AP)【拡大】
「南シナ海における中国の主権は、長い歴史の過程で形成され、歴代の政府によって一貫して維持されてきたものだ」
バラク・オバマ米大統領(53)は11月、中国の習近平国家主席(61)との首脳会談で、南シナ海や東シナ海における領有権問題に関して「米国として(特定の)立場は取らない」と述べていた。
米政府が九段線を疑問視する報告書をまとめたことは、中国側にとっては「南シナ海問題で立場を取らず、一方の味方に付かないという米国の約束に反している」(洪報道官)と映るようだ。
一貫性がない主張
「報告書は非常に技術的なものであり、政治的なものではない。南シナ海での領有権について立場を取らないという米国の政策は変わっていない」
米国務省のジェーン・サキ報道官(36)は10日の記者会見でこう強調した。報告書は、あくまでも国際法に照らして各国による海洋での権益主張を法的、技術的にどう捉えるかを分析した研究資料という位置付けだ。