「IKKO_心の格言200」(IKKO著/エムオン・エンタテインメント、1111円+税、提供写真)【拡大】
思い出の中のクリスマスは、九州に珍しく、雪が降った年のことです。2人の姉と一緒に、隣町まで買い物に行ったのだけれど、バスが1時間待たないとやってこない。姉が、「そんなに待つんだったら、もう歩いて帰ろう」と。みんなで手をつないで、雪の中を歩いて帰りました。けれど慣れない雪に足を取られて、坂道を転ぶように歩いて…。「姉ちゃん、寒か…。足が痛か…。もう歩けんしね…」。思わずこぼす私の手を引いて、姉は「なんね、男のくせに。もうちょっとで家に着くからね」と叱咤激励してくれて…。普通のおうちは、今頃みんなで温かいごちそうを囲んでいるのだろうなあ。そんなことを思ったものです。私にとってクリスマスは、ちょっと切ない、涙がぽろっと出るような思い出なのですね。
衝撃の出合い、転機
そんな私ですが、もう一つ特別なクリスマスがありました。あれは、まだ私が美容師をしていた27年近く前のこと。テレビで『女が階段を上る時』という作品が放送されていました。銀座のホステスさんが、女の道を駆け上がっていく姿を描いた作品なのですが、登場する女優さんのアップスタイルの美しさに心奪われてしまったのです。「どうしたらあんなアップを作れるんだろう」と。これからはヘアメークの時代になるとも思いました。