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【ヤン・ヨンヒの一人映画祭】知性と気品と緊張 官能の扉開ける (3/4ページ)

2014.12.19 12:40

【かざすンAR(視聴無料)】映画「毛皮のヴィーナス」(ロマン・ポランスキー監督)。12月20日公開(樂舎提供)。(C)2013_R.P.PRODUCTIONS-MONOLITH_FILMS

【かざすンAR(視聴無料)】映画「毛皮のヴィーナス」(ロマン・ポランスキー監督)。12月20日公開(樂舎提供)。(C)2013_R.P.PRODUCTIONS-MONOLITH_FILMS【拡大】

  • 映画「毛皮のヴィーナス」(ロマン・ポランスキー監督)の撮影風景。12月20日公開(樂舎提供)

 街角に立つ娼婦(しょうふ)のように下品ではあるが、黒い革のボディースーツからのぞく豊満な胸の谷間、ガーターベルトと黒いストッキングをはいた見事な大人の曲線美に参ってしまう。隙をつくようにトマを説得するワンダ。トマを煽(おだ)て、叱り、泣き落とし、懇願する姿はコメディーのようで笑える。いつの間にかズルズルとワンダに主導権を握られ、トマが相手役を演じながらオーディションが始まる。

 1800年代の古風な衣装に身を包み舞台に立ったワンダは、一瞬にして知性溢れる妖艶な貴婦人に生まれ変わっていた。完璧に覚えたせりふで貴婦人ワンダを演じながらトマに指示を与え始めるワンダ。トマはワンダに従い脚本を書き直し、自分を見失いながら支配される男を演じながらわれを忘れる。そしてラスト、支配されることに疲れたワンダの男社会に対する痛烈な仕返しが待っていた。

 2人の俳優が強烈で頭から離れない。ふと、クローゼットの奥に仕舞い込んだガーターベルトの存在を思いだした。「私はS? M?」。今もエンドレスな自問自答を楽しんでいる。(映画監督 ヤン・ヨンヒ/SANKEI EXPRESS

映画「毛皮のヴィーナス」とは

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