かくいう私も、そんな中毒に3年前から陥ってしまった“マラソンジャンキー”である。週2、3回は皇居の周りを走るので、1カ月に100キロ弱を走っている計算になる。しかし、一向にタイムが縮まらない。軽量の高価なウエアを買い、ストレッチをし、足が速くなるというアミノ酸ドリンクもたくさん飲み、高いシューズに変え、ランニングウオッチも導入したのにだ。理由は分からないが、皇居ランナーが多すぎるのだと思う。人が多いと遠慮がちに走ることになるので、いいタイムが出ない。そうに決まっている。
そんな皇居ランナーに、先日朗報が届いた。「東京・豊洲をランニングの聖地に!」というプロジェクトが発足し、2年後までに新豊洲を中心とした1周約5キロのランニングコースを完成させるという。運河沿いの道は幅が広く、皇居周辺のような渋滞はない。完成すれば、良いタイムをたたき出すことができそうだ…と期待したが、豊洲にも大きな問題があった。風がとても強いのだ。向かい風に邪魔されては、渋滞同様に良いタイムを出すのは難しいことが予想される。
努力を正当に評価されないのはつらいが、こればかりは仕方がない。譲り合いながら、楽しくランニングを続けていこうと思う。(今泉有美子/SANKEI EXPRESS)