これによりSTAP細胞が万能性を持つとした論文の結論は否定され、「全てES細胞の混入に由来するか、それで説明できることが科学的な証拠で明らかになった」とした。調査委員長の桂勲国立遺伝学研究所長は会見で「STAP細胞はES細胞だとほぼ断定した」と述べた。
ES細胞はSTAP幹細胞の作製時に混入したと認定。「これだけ何回も混入したことは、誰かが故意に混入した疑いを拭うことができない」と指摘したが、小保方氏らは混入を全面的に否定しており、混入者は特定できないとした。
新たに捏造2件
また調査委は小保方氏による2件のデータ捏造(ねつぞう)を新たに認定。小保方氏が担当した図表の元データはほとんど存在せず、「責任ある研究」の基盤が崩壊したと厳しく指摘した。若山氏と、論文作成を主導し8月に自殺した理研の笹井芳樹氏は「明らかに怪しいデータがあるのに、それを追求する実験を怠った」として責任は大きいとした。