フランスの風刺週刊紙シャルリー・エブドは14日、銃撃事件後初の発行となる最新号を発売した。イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を1面に掲載することでテロに屈しない姿勢を示した。短時間で売り切れたため、発行部数を300万部から500万部に増やすことを決めた。市民からはテロへの「不屈」の姿勢を示すために、預言者の風刺画掲載は必要との支持の声が上がる一方、イスラム教徒らは「挑発」と批判しており、表現の自由をめぐる溝の大きさを改めて示した。
市民が早朝から行列
最新号の1面を飾ったのは、ムハンマドがシャルリー・エブド紙への連帯を示す「私はシャルリー」との標語が書かれた紙を手に持って涙を流す絵柄で、「すべて許される」との見出しがついている。紙面では襲撃犯の兄弟、サイド・クアシ(34)、シェリフ・クアシ(32)の両容疑者の風刺画も掲載された。最新号は仏語、イタリア語、トルコ語の各版が発行され、サイト上では英語、アラビア語、スペイン語でも読める。
パリ市内各地の売店ではこの日早朝から、購入しようとする市民が開店前から列をなした。