モナコ公も「効果」に言及
そして、こうした分野や国を超えた連携を進めていくうえで、日本財団が関わっている人材育成事業で同じ釜の飯を食べて切磋琢磨(せっさたくま)した、国も職務も多様な修了生の絆が大きな可能性を持つことになる。
昨年10月にはIHOの臨時総会がモナコ公国で、元米女優のグレース・ケリー妃の息子に当たる元首アルベール2世公も出席して行われた。2世公は、曽祖父のアルベール1世がGEBCO作製の礎を築き、海洋学の父と呼ばれていることもあり、モナコを海洋管理の国際拠点にしたいという熱意の持ち主だ。
2世公は、世界の持続可能な発展のためには正確な科学的データに基づき、人間活動が環境に与える負荷についての分析が必要であり、水路学・測量学の役割と重要性が増しているとの考えを述べ、そのための国際的な人材育成の重要性を指摘。日本財団の2つの人材育成事業の効果にも言及した。