楽器の面白み最大に
もうひと組は、カントリーやブルーグラスで使用されるフラットマンドリンを弾くクリス・シーリーと、コントラバスのエドガー・メイヤーによるデュオ。クリスは、200万枚以上ものセールスを記録したニッケル・クリークというグループで、一躍脚光を浴びた気鋭のミュージシャン。バッハの楽曲をマンドリンで再現するというプロジェクトも行っている。一方のエドガーは、クラシックからポップスまでさまざまなアーティストに引っ張りだこの名手。彼らは、チェリストのヨーヨー・マのプロジェクトに一緒に参加したことでも知られるが、年の差も親子ほどだというのに実に息の合ったアンサンブルを構築している。「コントラバスとマンドリン」というシンプルなタイトルが物語るとおり、それぞれの楽器の面白みを最大に引き出し、緩急自在のドラマを作り上げる。珍しい組み合わせというだけではない、音楽の楽しさを感じさせる一枚だ。(音楽&旅ライター 栗本斉(ひとし)/SANKEI EXPRESS)