グーグルマップを頼りに、生き別れとなった母親、ファティマ・ムンシさん(左)と再会を果たしたサルー・ブライアリーさん(中央)。奇跡の実話は映画化される=2012年2月15日、インド・マディヤ・プラデーシュ州カンドワ(AP)【拡大】
「市や町の名前は覚えていなかったが、滝やダムといった象徴的な風景は覚えていた」ことから、何年もかけて記憶を頼りにグーグルマップの衛星拡大地図を丹念に調べ、交流サイト、フェイスブックの力を借り、幼い頃に見た光景が、インド中部マディヤ・プラデーシュ州のカンドワ近郊の小さな村であることを突き止めた。翌12年、ブライアリーさんは現地を訪ね、母親と奇跡的な再会を果たした。
「たどり着いた自宅は空き家のようで、家族全員が既に亡くなったという最悪の結果も頭をよぎりました。でも、中から女性らが出てきて、母に会わせてくれました。母は生きていました。信じられませんでした…」
14億2000万円で権利購入
このニュースは英BBC放送など世界のメディアが驚きを持って報道し、時の人となったブライアリーさんは自伝を執筆。昨年5月のカンヌ国際映画祭で、ハリウッドの独立系映画会社ワインスタイン・カンパニーがこの物語の映画化権を1200万ドル(約14億2000万円)で購入した。この作品の配給元トランスミッション・フィルムはテレグラフ紙に「これまでで最も信じがたく感動的な実話のひとつだ」とアピールしている。(SANKEI EXPRESS)