≪政府、緊迫の「24時間」 菅氏ら参院本会議を一時退席≫
日本政府は28日、「イスラム国」に拘束された後藤健二さんの殺害予告期限とされた「24時間」を前に、緊迫した局面が続いた。安倍晋三首相や菅義偉(すが・よしひで)官房長官ら政府首脳の動きはあわただしく、後藤さんの安否確認と早期解放に全力を挙げた。
首相は、新たな殺害予告から一夜明けた28日午前、菅氏や岸田文雄外相、中谷元(なかたに・げん)防衛相らを緊急に招集し、官邸で関係閣僚会議を開催した。首相は「早期解放に向け、ヨルダンに協力要請する方針に変わりはない」と述べ、政府が一体となって対応するよう指示を徹底した。
首相はこの後の参院本会議で、日本人殺害脅迫事件やフランス週刊紙銃撃事件を踏まえ「世界でテロの脅威が増大している」と指摘、海外在留邦人の安全確保と国内の警備態勢を強化する考えを示した。