この恐竜の骨格標本は長さ32メートルと巨大なこともあり、玄関ホールでの展示が始まって以来、約130年の歴史を持つこの博物館で最も人気のある展示物の一つになっていた。
絶滅危機強調狙う
ところが博物館側は29日、「これから10年計画で実施する新戦略の一環」として突然、今回の展示変更を発表した。
博物館のマイケル・ディクソン館長は、現存動物で最大といわれながら、絶滅の危機にあるシロナガスクジラの標本を博物館の顔である玄関ホールに展示することで、多くの生物が絶滅の危機に直面している現状を訴える狙いがあるとし、「重要かつ必要な展示変更」だと強調した。
ディッピーに代わって博物館の顔となるシロナガスクジラの骨格標本はメスのもので、長さ25.2メートル。捕鯨船と格闘の末、逃げ込んだアイルランドのウェックスフォード港で死亡し、博物館が1891年に展示のために買い取った。
恐竜の方は人気者とはいえ、レプリカ。人類や地球が直面している諸問題を展示物によって提起することも博物館に課された重要な仕事なだけに、地球温暖化などで絶滅危機にあるシロナガスクジラへの展示替えは理屈としては正しい側面がある。