ファイティングポーズを取りながら、2015年版「国家安全保障戦略」の発表会場に現れたスーザン・ライス大統領補佐官(左から2人目)。ポーズとは裏腹に、戦略文書の内容はオバマ政権の「へっぴり腰」ぶりを正当化する以上のものではなかった=2015年2月6日、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】
オバマ政権はロシアへの経済制裁の強化、イスラム国への空爆などその都度、脅威に対処してきた。しかし、野党には付け焼き刃の対応に映る。
「私には、それが戦略というふうには聞こえない」
共和党のジョン・マケイン上院軍事委員長(78)は4日、次期国防長官として指名承認公聴会に出席したカーター氏に厳しい一言を浴びせかけた。カーター氏がオバマ氏のイスラム国への対処方針であるイラク軍やシリアの穏健な反体制派勢力への支援をなぞったためだ。
マケイン氏はこの前日、訪米中にイスラム国によるヨルダン人パイロットの殺害を知ったアブドラ国王(53)からオバマ政権への不満を聞かされていた。官僚機構の壁に阻まれ、装備品の取得が遅れていることで不信感がくすぶっているのだ。
泥沼に入り込む恐れ
ヨルダンがイスラム国に対する報復のため空爆を強化する中、オバマ政権が墜落した作戦機搭乗員の捜索・救難に当たらせるため米軍機をイラク北部に移動させたことが分かった。