チャキチャキの関西弁トークが炸裂する大谷貴子さんと一般社団法人「Get_in_touch」理事長の東ちづる。臍帯血バンク(産婦から提供される臍帯血を白血病などの治療に斡旋する活動)の啓発も行っている=2015年1月15日(小野寺宏友さん撮影、提供写真)【拡大】
患者さんのSOSには、とにかく駆けつける。できる限りのことをガツガツやる。在日韓国人の患者さんのため、韓国と日本の骨髄バンクの橋渡しをする目的で一緒に韓国に渡り、国営テレビのニュースで呼びかけたこともあった。彼女のあまりの熱意と意欲に「生き急いでいるみたい。ペースを落としてもいいのでは」と思ったが、「私は奇跡的に生き延びたけど、患者はみんな生きたいねん。私だって再発するかもしれんへんし、二次がんになるかもしれん。後悔したないねん」と、チャキチャキの関西弁で歯を食いしばるように言った。途中、子宮頸がんと大腸がんになったが、「取ればいい。ラッキーやったわ」と笑った。
そんな彼女も、移植から27年。産声を上げた日と、移植した日。1年に2回誕生日を祝う。「生きてるって幸せ」の合言葉で乾杯をして。
日本に骨髄バンクをつくるよう、闘病中の妹の背中を押したお姉さんの言葉、「貴子には間に合わへんかもしれんけど、他の患者さんのためになるんやったら、あんたが生きてた価値もあるやん」。これからも、他の患者さんのために東奔西走だ。大谷貴子は、しなびるまで命をとことん使い切る。(一般社団法人「Get in touch」代表 東ちづる/SANKEI EXPRESS)