和平合意によると、政権側と親露派は、停戦2日目には前線からの重火器撤去を開始し、14日以内に「緩衝地帯」を設けねばならない。緩衝地帯の幅は砲火器の射程に応じ、50~140キロとされている。緩衝地帯の設置完了から5日以内に捕虜交換も終える。
失うものない露
12日の和平合意はウクライナの領土保全を確認する一方、ウクライナには、親露派地域に「特別の地位」を与える新法を年内に制定することなどを求めた。中央政界では対露強硬派が台頭しており、こうした和平合意の「政治条項」はより履行が難しいとみられている。
親露派の軍事支援を非難されるプーチン露政権には、ウクライナ東部を通じてウクライナの内政・外交への影響力を保持する思惑もある。露政界では「プーチン政権が今回の合意で失うものは何もない。外交上の勝利だ」との見方が出ている。(モスクワ 遠藤良介/SANKEI EXPRESS)