首都圏の中高生に当時の写真を見せながら、震災体験を語る「南三陸町ボランティアサークル(MVC)ぶらんこ」のジュニア・リーダー(JL)=2013年10月12日、宮城県本吉郡南三陸町(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)【拡大】
準備期間も含め約1年間の活動を経て、MVCぶらんこは、町の子供たちの復興に対する意見を提案書にまとめ、12年6月30日に南三陸町長に提出した。テーマは、「子供に笑顔を、地域に夢を~私たちが思い描く将来の南三陸町~」。「MVCぶらんこが実行すること」と「南三陸町への提案」の2部構成にしたところに、MVCぶらんこのこだわりを感じるのは私だけではないだろう。
この提案書の提出は大きな成果だが、ゴールではない。将来、提案が実現するときに向けて、自分たちも地域活動の担い手として力をつけていきたい、そんな思いでMVCぶらんこは今できることは何か考え、取り組みを続けている。
≪子供も大人も笑顔に 少しずつ積み重ね≫
私がMVCぶらんこと活動を共にした13年度の取り組みの中で、特に印象深かったのは、「語り部(かたりべ)」だ。研修等で南三陸町を訪れた首都圏の中高生に、日頃から個人で語り部の活動をしている2人の高校生JLが自身の被災体験を語ってくれた。