東部の状況について大使は、15日の停戦発効後「おおむね戦闘は止まっているが、例外がある」とし、親露派がウクライナ軍部隊を包囲したと主張しているドネツク州の交通の要衝デバリツェボでは戦闘が続いており「状況は極めて不安定だ」と述べた。ほかにアゾフ海に面する港湾都市マリウポリでも戦闘が続いていると指摘した。
12日にミンスクでまとまった新たな停戦合意については「戦場での交戦を止める合意ができただけ。和平合意はまだない」と説明。和平合意はロシア軍部隊がウクライナ領から完全、無条件に撤退した後に可能になるとし、外国部隊の撤退を定めた昨年9月の「ミンスク合意」を履行するようロシア側に強く求めた。
東部の親露派に「特別な地位」を与えるとした12日の合意について大使は「地方自治」を認めるもので、広範な自治権の付与ではないと強調。「ウクライナは領土の一体性を守る」と述べた。(SANKEI EXPRESS)