衆院本会議に出席し、氏名標を立てる安倍晋三(しんぞう)首相=2015年2月24日午後(共同)【拡大】
これに対し、民主党の岡田克也代表(61)は党常任幹事会で「引き続き西川氏に説明責任を果たすよう求めたい」と述べ、予算委で西川氏の政治資金問題を追及していく考えを強調した。
与党内では「暫定予算を組まざるを得ない状況になりつつある」(自民党幹部)との見方が広がった。昨年12月の衆院選の影響で編成が遅れた予算案は国会提出が今月12日にずれ込んだ。年度内成立が危ぶまれていた中、西川氏の辞任で24日の衆院予算委一般質疑が取りやめとなった。
与野党は24日、安倍晋三首相(60)と全閣僚が出席する衆院予算委の基本的質疑を25日午前9時から午後2時まで開く日程で合意した。25日午後2時からは麻生太郎副総理兼財務相(74)ら閣僚が出席する一般質疑を3時間実施する。27日には予算委で集中審議が予定され、野党の追及は厳しさを増しそうだ。
「政治とカネ」をめぐる西川氏の農相引責辞任を受け、野党はにわかに勢いづいている。安倍首相の任命責任に照準を合わせる野党第1党の民主党は、維新の党との共闘を構築。敵失に乗じ、与党ペースだった国会審議の主導権確保を目指す。与党は、4月の統一地方選をにらみ内閣支持率低下や、予算審議への影響を避けようと火消しを図るが、思惑通り進むかは見通せない。