米ノースダコタ州の油田で稼働する油井。人間の経済活動による地球温暖化を否定する米学者が、石油業界から多額の寄付金をもらっていたことが発覚し波紋が広がっている=2014年12月17日(AP)【拡大】
ハーバード・スミソニアンの責任者、チャールズ・R・アルコック氏はニューヨーク・タイムズ紙に、「不適切な行為で、直ちに人事処分を下したい」と語り、疑惑を認めた。一方、メディア嫌いで知られるスーン氏は完全黙秘を貫いている。
大手、業界団体から
グリーンピースの調査によると、スーン氏は2010年に共和党の有力支持者で大統領選にも隠然たる影響力を持つ石油業界の大富豪、チャールズ・G・コーク氏がCEOを務めるエネルギー企業から6万5000ドル、コーク氏の慈善財団から23万ドルの援助を受けていた。このほか米電力大手サザン・カンパニーの子会社が計40万9000ドルを、米石油大手エクソン・モービルも多額の寄付をしていた。またスーン氏が03年に共同発表した論文の研究費のうち5%に当たる5万3000ドルは米石油協会(API)が拠出していたという。
議会証言にも引用
スーン氏はこれまでの論文で、「20世紀の温暖化は過去何世紀にもわたる気温の変動に比べれば異常ではない」と分析。「温暖化は太陽活動によるもので、化石燃料の使用で排出される二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスが原因ではない」と主張してきた。07年には「北極の白クマは人間活動による温暖化で脅威にさらされているわけではない」とする論文も出している。