そして前菜の「手長海老と3種のアスパラ 初卵の燻製」は、卵黄を固めず燻製にした近江産の初卵の香ばしい香りが食欲をそそる。「お客さまの目の前で煙を閉じ込めた器からお出しし、卵黄をソース代わりにして召し上がっていただきます。動きのあるサービスがうちの特徴です」と橋本和樹料理長(32)。
続く「しっとり焼き上げた鰆とハマグリ 新緑の野菜とのマリアージュ」でも、ひときわ目を引くハマグリのだしを泡状にしたソースは、口に含むと潮の香りが広がりスッと消える。こちらも顧客が口に運んで初めて完成を見るライブ感重視のメニュー。
パンの中から仔羊肉
さらに「穀物肥育仔羊の塩パン包み焼き」は、まず塩パンの状態で顧客に供され、その後、絶妙の焼き加減の仔羊の肉がお皿に盛られて登場するという趣向。「お客さまの眼前で料理を仕上げる」(橋本料理長)ことにこだわり抜いた逸品といえる。デセール「イチゴとシャンパンのヴァシュラン仕立て」もさまざまな食感が楽しめるコースの締めにふさわしいひと品だ。