チュニジア内務省がフェイスブックで公表した博物館襲撃テロの実行犯2人(右側)の映像。銃を持つ2人は、男性と出会い頭に遭遇したが、発砲せず、そのまますれ違った=2015年3月18日、チュニジア・首都チュニス(AP)【拡大】
事件後、実行犯として写真や名前がニュースで流れたが、近所の住民らは一様に「まさかと思った」「彼はそんな凶悪なことができる人じゃない」と語った。
溶接業をしていた父親は退職して年金生活で、母親はいつも近所の子供たちの面倒をみている。保守的なイスラム教徒ではなく、世俗的な家族。6歳年上の兄は「家庭内で問題はなく、弟を犯行に駆り立てた理由が分からない」と嘆いた。
兄らによると、ラアビディ容疑者はコールセンターで働いた後、約2カ月前から旅行代理店で勤務。3年ほど前からイスラム過激派との関係が指摘される近所のモスクに通うようになったが、「過激思想に傾倒している様子はなかった」という。
「背後に何者かがいる」
当局がリビアで軍事訓練を受けていたと指摘する昨年12月、ラアビディ容疑者は地中海岸の商業都市で働くと言い残して1カ月不在にしていた。
事件当日の18日、家族と一緒に朝食を取った後、通常通り出勤。午前10時に休憩を申し出て職場を離れ、博物館での犯行に及んで治安部隊に射殺された。
兄は「弟は過ちを犯した。犠牲者の方々に申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と悔いる一方で、「背後で弟を操った何者かがいるはずだ」と複雑な思いをにじませた。(共同/SANKEI EXPRESS)