イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が掌握するイラク北部の要衝ティクリートの奪還作戦を開始したイラク軍は2日、ティクリート市郊外の一部を制圧した。英BBC放送などが伝えた。戦闘は続いており、数十人の死者が出ているもようだ。
イラク軍側は、政府に協力するシーア派民兵などを含む約3万人を動員。作戦には航空機も投入されているが、米国防総省のスティーブン・ウォーレン報道部長は2日、今回の作戦で米軍は空爆支援を行っていないと述べた。
一方、イラクのメディアによると、隣国イランの革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官もティクリートのあるサラヘディン県に入り、イラク軍や民兵などの作戦の調整に当たっている。
シーア派大国のイランは、イスラム国が勢力を急拡大させた昨年夏以降、同じシーア派が主導するイラク政府を支援するため、イラク国内に部隊や連絡要員を派遣している。