会談する中国の常万全国防相(左から2人目)と韓国の韓民求国防相(右端)。席上、常氏は、在韓米軍への配備が検討されている高高度防衛ミサイルについて「憂慮」を表明した=2015年2月4日、韓国・首都ソウルの韓国国防省(共同)【拡大】
その上で、駐韓米国大使への襲撃事件以降、負い目から米国寄りになっている世論を危惧。THAAD配備について「韓国が国土の一部を中国封じ込めの前哨基地に差し出すのを中国が座視するはずはない。経済的な利権は、ほとんど中国から得ながら、政治・軍事的には中国に敵対的な立場を取っている」ことになるからだと指摘する。
「とばっちりを受けるのは、国民だ。安全保障上の利益が衝突する2つの国の板挟みになって巻き添えを食っている」とも主張し、「国を売り渡すことは、あってはならない」と配備に慎重になるよう求めた。
反対論は「恐中症」
代表的な配備反対論は、親北傾向の金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権時代に統一相を務めた丁世鉉(チョン・セヒョン)氏の次のような主張だ。「韓国がTHAADで中国の安保利益を威嚇すれば、中国は韓国の経済利益を威嚇する可能性がある。そうなれば、対中依存度が高い韓国経済は立ち行かなくなる」(2月22日、ハンギョレ)
これに対して、親米傾向の保守派が強調するのは、THAADは核・ミサイル開発を推し進める北朝鮮の攻撃に備えるもので、中国を脅かすものではないという点だ。