会談する中国の常万全国防相(左から2人目)と韓国の韓民求国防相(右端)。席上、常氏は、在韓米軍への配備が検討されている高高度防衛ミサイルについて「憂慮」を表明した=2015年2月4日、韓国・首都ソウルの韓国国防省(共同)【拡大】
さらには、「中国が北朝鮮の核兵器開発を黙認してきたことに根本的な原因がある。北の核が消えれば、THAAD配備の理由も消える。中国は韓国の安保主権を侵害するのではなく、北朝鮮の非核化のために積極的に動かなければならない」と逆に中国に注文を付けた。
左派、保守派が互いにヒートアップする中、韓国政府は、米国から公式に要請がなく、協議も決定されたこともないとはぐらかし、「戦略的あいまいさ」で批判の矛先をかわそうと苦心している。
東亜日報は、社説(3月17日)で「米中の間でバランスをとるために受け身に対応し、片方との関係が傷つく『ゼロサムゲーム』になってはならない」とも主張する。一見、正論のようだが、いずれは配備か否かの決断を迫られる。米中双方に「いい顔」はできないのだ。
THAAD配備論争は、中韓の間でうまく立ち回っているつもりでも、韓国が置かれた外交的足場の弱さを図らずも露呈させた。(国際アナリスト EX/SANKEI EXPRESS)