(右から)GOMESS君、Paranelさん、一般社団法人「Get_in_touch」理事長の東ちづる=2015年3月4日(小野寺宏友さん撮影)【拡大】
ゴメス君は立ちあげ間もない07年からローハイフーの大ファンで、不登校だった頃にもネットの更新を楽しみにしていたという。一方、ネルさんにとってもゴメス君は気になる存在だったそうだ。「高校RAP選手権なんかの噂を聞いてネットで写真をみたら、顔がすごく良くて…。人に何か与える顔だと思った」と告白する。当時、まだゴメス君は長いトンネルの中にいたらしいが、「僕はまず音楽よりも先に、人間を好きになってしまうんです」というネルさんにはピンとくる何かがあったのだろう。
ちょうどゴメス君を一躍有名にしたラップ「人間失格」が発表され、「そろそろアルバムつくろうか」と連絡をしたネルさんに、ゴメス君は「いつでも死ねるので生きている間、尽くします」と、ひたすら感謝の言葉を記した長文のメールを送ったという。「あの時は不思議な引力があったね。物語みたいな感覚がある」と、ネルさんは穏やかにほほ笑む。