4月14日、台北市内の総統府で、日本メディアと会見する馬英九総統。アジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバーから除外されたことは「遺憾」とし、今後も台湾の「尊厳と公平」が保たれる状態での参加を目指すと表明した=2015年、台湾(田中靖人撮影)【拡大】
さらに「値切られる」か
創設メンバーからの除外が判明した13日昼、毛治国行政院長(首相、68)は急遽(きゅうきょ)、立法院を訪問し、王金平立法院長(国会議長、74)と対応を協議した。その後、記者団の前に現れた王院長は「一般メンバーの権利義務は、創設メンバーと完全に同じだという認識で一致した」と強弁した。3月31日夜に“駆け込み”申請したことへの批判に対し、「先に手を挙げてこそ発言権が得られる」(張財務部長)と反論していた同じ政権与党関係者の言葉とは思えない。その後も、王院長らからは「名称は『中華台北』が最低ラインで、守られない場合は絶対に参加しない」と一見、強気な発言が相次いだが、始めから「最低ライン」で交渉していたのを忘れたかのようだ。
参加条件について、林永楽外交部長(外相、65)が10日、「尊厳と対等」の原則を強調していたのに対し、馬総統は14日、「尊厳と公平」と、条件を引き下げたかのような表現を用いた。「参加最優先」で交渉を続けた場合、中国側からさらに条件を“値切られる”可能性も否定できない。(台北支局 田中靖人/ SANKEI EXPRESS)