この中で、注目のコンサートを一つあげるとするとハイティンクのショスタコービチ。ショスタコービチは作曲当時、入退院を繰り返し、死期が近いことを自覚していた。「作品は、人生を振り返り、観照するような印象を与える」とベルリン在住の音楽評論家、城所孝吉氏。今年86歳の巨匠ハイティンクは、この作品を2度録音しており、愛着がある。「80歳を超えてからの録音は、ハイティンクの達観した心境が作品と一致した印象を与える」という。
また、城所氏によると、ヨーロッパのオーケストラのプログラムは、「作曲家の記念年や特定のテーマを軸に関連作品をちりばめる」から、「ひとつの演奏会の中で内容的に関連したプログラムを組む」という方向に変わってきている。今年はシベリウスの生誕150年のアニバーサリーだが、今シーズンのベルリン・フィルは芸術監督ラトルのシベリウス交響曲全曲演奏を1月から2月にかけて行っただけだ。
ヤルヴィの就任記念演奏会
日本のオーケストラの大きな話題の一つは、ヤルヴィがNHK交響楽団の首席指揮者に就任すること。ドイツ・カンマー・フィルやhr響、パリ管弦楽団などで、その実績は十分に世界に知れ渡っている。