玉村豊男(とよお)さんの画才は実父の画家、方久斗(ほくと)さん譲り。描いた絵をあしらった食器と、ラベルを使ったハーフサイズのワイン。「ヴィラデスト_ガーデンファーム_アンド_ワイナリー」の売店で=2015年3月25日、長野県東御市(藤沢志穂子撮影)【拡大】
設立に奔走した玉村さんを突き動かしたのは「ワインで日本の農業を強くしたい」という思いだ。フランス留学でワインへの造詣を深め、食や旅に関する売れっ子エッセイストとなった玉村さんは、体を壊したことで信州での田舎暮らしを始め、ワイン作りを思い立つ。
新規参入好機、生活成り立つ
素人がゼロから立ち上げたワイナリーのヴィラデストは軌道に乗り、カフェも併設して一昨年、10周年を迎えた。6万ヘクタールの畑でブドウを栽培し、年間2万本のワインを生産、カフェは年間約4万人近くが訪れる。参考にしたいと、多くの起業志望者が訪ねてくるようになり、そんな人たちの力になりたいと考えるようになった。
「農業は大変だというイメージがあるけれどワインは古来、世界中で作られてきた。ワインブドウを作るのはそう難しいことではない。大手酒メーカーがこぞって日本産ワインの生産に力を入れ、脚光を浴びてきた今は新規参入のチャンス。将来的に付加価値のあるワインを作れれば、生活は成り立つ」